業務用エアコンの取付作業は、通常は専門の業者に依頼することが多いものですが、最近では通販で格安で販売されていることから、自分で作業を行いたいと考える人も少なくありません。しかし家庭用のものがその知識があれば比較的簡単に行うことができるのに対し、業務用の場合には様々な問題があり一般の人ではなかなか行うことができないばかりでなく、安易に行うと法律に抵触したり、また効率的に動作させることが難しくなる場合もあるため注意が必要です。業務用エアコンの取付作業では、第一に電気的な配線工事が非常に複雑になることが少なくありません。家庭用エアコンの場合にはコンセントにプラグを差し込むだけで接続が完了することが多いのですが、これは屋内配線に直接接続しなければならない構造となっているものが多いため、この工事は法律上電気工事士が行わなければならないことになります。
一般の人で電気工事士の資格を持っている人は非常に少ないため、法律上この工事を行うことができないのがポイントです。さらに業務用エアコンはオフィスなどの室内の空調を調整するものであるため、基本的には常に動作し空調を一定に保つことが必要です。また複数のエアコンを同時に移動させ、相乗効果によって空調を最適に行う場合も多いため、この場合にはそれぞれのバランスを最適に調整する技術が必要となります。そのため、その知識と経験を持っている専門の業者でないとこれらを最適に行うことができないことから、取付作業は業者でなければできないものとなっているのが実態です。